2022.11.28

ベトナム人社員に好かれる会社

皆さんこんにちは。

フロンティアコンサルティング

ハノイ通訳担当のタム・アンです。

 

ベトナム国民の平均年齢は33.3歳

49.2歳の日本に比べて若く、国全体に活気があります。

現在、日本企業をはじめ多くの外国企業が若い労働市場を求めてベトナムに進出しています。

今日は、ベトナム人の仕事意識についてお話ししたいと思います。

 

ベトナムの 2022 年の人口ピラミッド (出典: PopulationPyramid.net)

 

勤務時間中もプライベート確保、大声で賑やかに会話する

これは、ベトナム人は家族や家族的な職場環境を好むためで、

ちょっとした話、トラブル、自分が持っているおいしい食べ物をお裾分けするなど

周囲の人々と自分の気持ちやモノを共有するのは、

ベトナム人にとってはごく普通のことだからです。

 

しかし、日系企業では「真面目さが足りない」とみなされることもあります。

日系企業の仕事は常にオンタイムやホウレンソウなど、

細かな決め事が多くてベトナム人にとってはストレスを生みやすい環境にあります。

ですので、何気ないことでも共有したいと思う面が強く出るのだと思います。

 

ベトナム人社員は、仕事に最善を尽くしていないのか?

彼らは、会社の利益に関係なく、仕事の義務を果たすだけと思われがちです。

歴史的に1000年の封建時代下で地主の重労働にさいなまれ、

フランス等の支配も経て、長期の戦争が続きました。

当時は貧困と抑圧の中で生きなければなりませんでした。

そのような不平等と不安定な社会において、

自国の財産が支配者の権力により容易に奪われてきたことから、

「自分で自分を守る」という考え方が培われたのかもしれません。

ベトナム人社員は一般的に、

「会社の利益や理想等は自分の利益とは関係ない」という考えを持つ傾向があり、

そこが日本人の考えとはかなり異なっているのは事実でしょう。

 

横領や贈収賄の不正行為はあるのか?

不正雇用、利益グループや派閥の形成、業務時間内における副業行為など、

ベトナムは日本に比べるとこうしたことが珍しいことではありません。

管理者は社員を過剰に信頼しすぎることでかえってこうしたことが助長されることさえあります。

最近ではビットコインや証券投資も流行っており、

勤務時間内に取引する人は多いです。 

 

どうしてベトナム人社員はプレッシャーに弱く見えるのか?

ベトナム人社員はプレッシャーへの耐性が弱く、仕事も辞めやすいとよく耳にします。

ベトナム人は家族を大切にする伝統を持っており、

親は常に子供を守って世話したいと思い、

子の結婚・出産・孫の世話まで子供の世話をし続けたいと考えています。

このような関係は、子の親への依存も強めてしまう傾向にあります。

最後は親が助けてくれると思って、

仕事の困難を自らの努力で乗り越える前に転職を選んでしまう人が多いのは事実です。

 

「言葉の壁」「文化・商習慣の違和感」「法制度の違い

不祥事に関する問題は日本人には対処しにくいものです。

会社内部の規程などを整理し、固すぎない文語で規程を整備する、

○○を厳守すれば従業員にとってもメリットがあるなど、

上手に社員に落とし込んでいく必要があります。

また、全社員が家族のような雰囲気をもち、

上司が従業員の家族に対しても関心を示し配慮する等により

従業員との親密性を高めることも効果的です。

就職先として福利厚生が充実している企業はさらに喜ばれます。

社員旅行やチームビルディングが組織力増成の近道なのは、

ベトナム特有のこうした理由によります。

 

昇進は端的にベトナム人社員に一層働く刺激を与えます。

社員のモチベーションを上げるために、

会社は、明確な昇進制度を計画する必要があります。

合わせて会社の方向性をしっかり共有し、

どんな仕事を皆んなにしてほしいのか、

従業員の意欲は高まり積極的に仕事に取り組んでくれるようになります。

 

今回もお読みいただきましてありがとうございました。

 

出典:

https://www.persol-group.co.jp/service/business/article/403/

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