2023.11.30
ベトナムに来て外国人が一番驚いたことの一つはおそらく交通事情でしょう。
日本人にとっては馴染みのない不思議な交通ルールがベトナムに存在することをご存じでしょうか?
今回は、ベトナムの不思議な交通ルールについて3つ紹介します。
ベトナムでの安全運転や通行の参考になればうれしいです。
ベトナムと日本の交通ルールの違い
まずはじめに、ベトナムと日本の代表的な交通ルールの違いを下の表にまとめました。
覚えておいて損はないので、ぜひ参考にしてみてください。
ベトナム | 日本 | |
1. 通行方向 | 右側通行 | 左側通行 |
2. 特殊ルール | 「常時右折可」
※標識または専用レーンのある場所 |
|
3. 原付バイクの人数制限 | 2人 | 1人 |
4. 優先順位 | 優先車両>優先道路を走る車両>同レベルの道路を走る車両 | 歩行者優先 |
5. クラクション | 近づく際の合図 | 危険回避 |
ベトナムの通行方向は右側通行です。
さらに、交差点で信号が赤のときでも流れに沿って右折することが許可されています。
しかし、赤信号での右折は常に許可されているわけではありません。
交通運輸省のQCVN 41:2019/BGTVT第4条によると、
赤信号で右折が許可される場合は4パターンです。
順番に説明しますね。
信号灯、道路標識、道路標示、交通管制官などの
さまざまな形式の信号を同時に配置することが規定されています。
運転者は交通管制官の信号を最優先で従わなければなりません。
(道路利用者は赤信号であっても右折可能)
(”RIGHT TURN PERMITTED ON RED”の標識があれば赤信号でも右折可能)
(赤信号でも直進可)
信号機の下に補助標識や看板がある場合、
赤信号での車両の左折・右折・直進が可能です。
QCVN 41:2019/BGTVT 規則によると、
ハンモックアイは、道路の最も内側の車線に配置された
格子状のラインで構成された区域です。
この範囲は、渋滞を避けるために道路で
車両を停止させないようドライバーに警告するために使用されてます。
(この道路区域内では車両は停止できず、通過しなければなりません)
(右折用の分離車線が設けられている道路では、右折が可能)
信号が赤でも、いつでも右折は許されると誤解している人がいまだに多いです。
交通警察が常にその道路にいないからです。
しかし、上記4点の場合を除き、赤信号での右折が警察に見つかった場合は、
罰金が科せられるので、ご注意ください。
ベトナムでは大型車が優先されると勘違いしている外国人が多いです。
しかし、車両通行の優先順位は、優先車両かどうかと、優先道路を走っているかどうか、によって決まります。
具体的には、1優先車両>2優先道路を走る車両>3一般道路を走る車両となります。
優先車両は以下の順序で他の車両より先に通行する優先権があります。
優先道路とは、
「優先道路として道路標識で指定され、交差点を通過する際に他の方向から進入してくる車両に道を譲る道路」
を指します。
(一部の優先道路標識)
一般道路を走る車両は、
右側が空いている(右側が空いていれば先に走ることができる)>右折>直進>左折の順に走ります。
4. おさらいクイズ2問
実際にベトナムではどのような車両の順番で通行できるのかを確認するために、以下の2問のクイズに答えてみてください。
答えは2番です。
優先順位は、優先車両>優先道路を走る車両>一般道路を走る車両です。
この写真では優先車両がいないので、次の順序を優先順位と考えます。
・トラック:優先道路、直進
・バイク:優先道路、左折
・バス:非優先道路、直進
・自動車:非優先道路、左折
そのため、1問目のクイズではトラック、バイク、バス、自動車の順番で走行するのが正解です。
答えは3番です。
2問目は一般道路が問題です。
一般道路での車両の優先順位は、
A右側から車両が来ていない場合(右側が空いていれば先に走ることができる)>B右折>C直進>D左折
の順番です。
そのため、今回の優先順位は下の通りになります。
・バイク:直進。右側から車両が来ていないため、3台で一番優先される車両。Aに該当。
・自動車:直進。右側から車両(バイク)が来ているため、Cに該当。
・トラック:左折。右側から直進車両が来ているため、Dに該当。
以上の理由から、このクイズでは、バイク>自動車>トラックの順番で走行するのが正解です。
クラクションを使う頻度が多く感じませんか。
日本ではクラクションを使いすぎる車両には、
あまりいいイメージがしないですよね。
しかし、ベトナムでは基本的には「自分がここにいますよ」と、
知らせる意味が強いです。
また、お互いがお見合いしてしまった時や歩行者が通行の妨げとなってる時も
クラクションを鳴らしています。
「追い越しますよ」という意味で使われるケースも多いです。
ベトナムにいる外国人にとって、母国とクラクションを使う意味が異なるかもしれません。
道路でクラクションを多用することにとても驚いたかもしれません。
今回はベトナム特有の3つの交通ルールを紹介しました。
どの交通ルールもベトナムの交通事情や文化に根ざしています。
文化の違いを理解することで、より深い異文化理解や国際交流をするきっかけになるかもしれませんよね。
ベトナムを訪れる際には、ルールや慣習を理解した上で、
安全運転や通行に努めましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。